<   2009年 09月 ( 6 )   > この月の画像一覧
Gaypalwani Gurruwiwiのプライベートイダキの修理 5
<木工用ボンドでコーティング>
木工用ボンドの吸い付きをよくするために、1回目と2回目の塗装は水を多めに混ぜて粘度を落としたものを塗っていく。3回目と4回目は粘度をあげたものを塗装し、塗膜をしっかりと作る。最後にボトムとマウスの内側にも塗って、寝かせて何度も回転させて一カ所に木工用ボンドがとどまらないようにして乾燥させた。
上の写真はコーティングを終えたイダキのアップ。クラックの補修部分は多少白っぽくなって見えるが、引いて見た感じは違和感がなく、手で触れてもどこが境目かわからないくらいしっかりとコーティングされています。

コーティングを終えた状態で演奏してみた。テープのそこかしこから空気もれしていた部分がしっかりとシールされて、安定した演奏感になっている!また低音と高音のトップがどっちものびていて、厚みのある倍音になった!やっぱもれてたなぁ。

Gaypalが自分でつけていたパテをとりのぞくとマウスピースがかなり大きくなったので、唇の当たりは前の方がタイトで鳴らしやすかった。これは後でシュガーバグの蜜蝋をつけることにする。

最終的にJo Sonja'sのアクリル絵の具の黒で全体を塗って、そのままではかさかさしていたので、軽くオイルを塗って落ち着かせました。

ここまで約1ヶ月かかったけど、満足のいく仕上がりになった。あと数回オイリングをして、フレッシュな演奏感をギリギリまで引き出したい。
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by earth-tube | 2009-09-24 21:36 | ディジュリドゥの修理
Gaypalwani Gurruwiwiのプライベートイダキの修理 4
<エポキシボンドでの補修>
ユーカリの木も日本の木同様、樹皮をはいだあとに出てくる外側の白太(白身)と、芯材である赤太(赤身)の部分があって、色合いはかなり違う。それぞれの色合いに合わせるために、Djalu'のところからもってかえって来た「イダキの切れはし」をヤスリで削って砥の粉を作った。

それをエポキシボンドにまぜてホールやクラックを補修しました。また木をタップして薄いと判断した部分にはわれてなくても他の部分と厚みが均一になるようにエポキシボンドを盛りました。ボンドと木としっかりと食い込ませるために軟性で硬化時間の長めのものをあえて使っています。その場合、イダキへの塗り付けが難しく、液ダレもしやすいので、何度にもわけて修理することになる。

盛ったエポキシが乾燥したら、木の部分となじむようにヤスリを使って余分な部分を削り落とす。

下の写真は、修理箇所をヤスリで削ったあとに60番手と120番手のサンドペーパーをかけてラフに仕上げた表面の状態。写真中央部分の色の濃いところが、エポキシボンドとユーカリの木屑をまぜて補修した部分です。色合いは、もともとの木肌の赤太に合わせてあるのがわかる。
Gaypalwani Yidaki
ここまできたらほぼリペアーは終了。あとは塗装と仕上げのみ。ケアンズのバニングスという巨大ホームセンターまで炎天下の中わざわざ歩いて買いに行ったエクステリア用の木工用ボンドを使用する。北東アーネム・ランドのイダキ職人はほぼこれを使ってコーティングしていて、エクステリア用のは水に濡れても白くなりにくいのが特徴だ。
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by earth-tube | 2009-09-24 21:16 | ディジュリドゥの修理
Gaypalwani Gurruwiwiのプライベートイダキの修理 3
<イダキのサンディング>
スクレイパーではがし、特殊なオイルで溶かしてはがしても、イダキの表面の凸凹の隙間にはまりこんだ粘着物はなかなか取れない。

これをはがしきってしまわないと細かいクラックの有無の確認ができないのと、最終的にコーティングする時に木部への密着度が弱まってしまう。

そこで、本来はマシーン類は使いたくないのだが、写真左の真鍮性のやわらかいカップブラシを可変グラインダーに取付けて一番低速でイダキをサンディングすることにした。

グラインダーをかける前の状態。ところどころに白い粘着物が残っているのがわかる。

グラインダーをかけた後の状態。付着物はきれいにとれた。ディスクでグラインダーをかけることを考えれば、イダキの木部が削られるのを最小限におさえれることができた。
すでに乾燥しきっていて木の収縮はある程度少なくなっていますが、このまま放置するとより乾燥が進むので、ここからは時間をあけずに一気に仕上げる。

まずは60番手、次に120番手でうっすらと全体的にサンドペーパーをかける。そしていよいよエポキシボンドで補修する。グラインダーは現地でも一部のクラフトマンたちには使われていて、取り扱いに注意が必要なマシーンの一つだ。

昔、Djalu'の息子Winiwiniがグラインダーを使用中に手をすべらせてイダキをおさえている手を怪我していた。自分で修理の際にグラインダーを使う場合は、革の手袋をはめるなど万全の防備をして下さいね。
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by earth-tube | 2009-09-22 16:34 | ディジュリドゥの修理
Gaypalwani Gurruwiwiのプライベートイダキの修理 2
<白い粘着材の除去>
イダキに巻きつけられていたテープは、日本でいうところの布粘着テープ。丁寧にイダキからはがしていったが、テープは粘着材を厚く塗布したもので、どうやってもイダキに白い粘着材が残ってしまった。
イダキを傷つけないようにプラスチック製のスクレイパーで少しづつ白い粘着材をはがしていく作業にほぼ三日かかった。その後、木部に負荷をかけないように特殊なオイルで粘着材を溶かしながら拭き取っていく。すると、粘着材が埋まってわからなかったクラックや小さなホールの修理箇所が出てきた。(下の写真左上にクラックの筋があるのがわかる)
ホールにはパテやエポキシではなく、シリコンのようなやわらかい素材のものが入れられていて白い粘着材と色が同じなのではがしてみないとわからなかった。
そこで出てきたのがこのシリコンのかたまり。やわらかい素材なのでプレッシャーがかかってくると微妙に押されて、演奏上問題があったかもしれない。
今回この粘着物を除去するのにものすごく時間と手間がかかった。今ニュース番組でとりざたされている、ノリピー。彼女が保釈される時に各テレビ局のクルーたちは場所取りのためにアスファルトの上に直接ガムテープをはっていた。「これを誰かがはがすことになるんやろなぁ」想像すると、なんとも言えない気持ちになった。

お花見の場所取りでブルーシートを地面にガムテープ....絶対やめましょ、マジで。
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by earth-tube | 2009-09-22 15:58 | ディジュリドゥの修理
Gaypalwani Gurruwiwiのプライベートイダキの修理 1
<オリジナルのコンディション>
Gaypalwaniは、MatamataやGaliwin'ku'(エルコ島)を中心に儀礼の場で活躍するイダキ奏者だ。若干25才でありながら、そのサウンド・演奏能力・儀礼における知識などにおいて現地で名高いトップ・プレーヤーです。

Gaypalwani Gurruwiwi's Private Yidaki今回入手したGaypalwaniのプライベートイダキ。

中にクラックがあって、何度も水を注いで使われていたのか、テープ表面がボコボコと浮き上がってきていて、どうも空気もれをしているようだ.......。

演奏感は少し抜けた感じがあるものの音量が大きく、現状でも一度オイルをいれればいい感じになりそうな雰囲気だが、今回は思い切って、イダキ全体をおおっている粘着テープを取りのぞいて、クラックやホールを完全に修理することにした。
そしてオリジナルの状態のマウスピースもパテを盛って、その上に蜜蝋をつけるという処理がされていて、パテスカスカになって木部との接着面から空気がもれているようだ(下の写真参照)。マウスピースも蜜蝋を取りのぞいて、パテを丁寧にはずしていくことにした。


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by earth-tube | 2009-09-22 14:53 | ディジュリドゥの修理
Gomaさんが遊びにきました
以前にブログで書いた「ディジュリドゥ from Japan to Miwatj」では、一度Djalu'からGomaさんの手に渡ったイダキをぼくが橋渡しをして、アーネム・ランドに持ち帰った経緯を書きました。

その後、そのイダキがどうなったかというと.......。ヨーロッパツアーの終盤、ファミリーへのおみやげをいっぱい買いすぎて荷物が超過重量になってしまうということで、イダキを手放してしまったそうな.......。日本に帰国後、Djalu'と電話で話した時には「ヨーロッパツアーから帰ってきたらあのイダキをGomaに返そうと思う」って言うてたんやけど.......、ザッツ・ヨォルング・ウェイ!

ありのままの経緯をGomaさんに話した所、「ハハハハ、そうなるかもなぁと思てたから」と笑い飛ばしてくれた。

Gomaさんのイダキをあずかる際に、もし戻ってこなかったらEarth Tubeのイダキからお好きなのを2本選んでもらってもオッケーですと伝えていて、今回ライブで大阪に来た時に遊びにきてくれた。そして写真右に写ってるディジュリドゥ奏者でプロのサウンド・エンジニアiPPEiくんも駆けつけてくれた。最近自身のスタジオ「On Sound」を立ち上げ、精力的に活動している。

Gomaさんとは古くからの付き合いで、1stアルバム「Timeless Tubes」をリリース当時、そのレーベルで働いていた。ひさびさに会って、昼間からビール片手に互いに会ってない間に起こった話や家族の話ができてまったりした時間が過ごせた。

Gomaさんが選んだ2本のイダキは、ステージで常に演奏し続けているディジュリドゥ奏者ならではで、マイクのりの良い、スピード感がありつつも、ディープな演奏もできるものだった。イダキを選ぶその目線は、他の楽器との兼ね合いや、ステージ上での使いやすさなど、「実践」そのものだった事にGomaさんらしさを強く感じた。

ひさびさに生で聞いたそのイダキで演奏するGomaさんのサウンドは、トラディショナルもコンテンポラリーも通過した音楽的な響きと独特なリズム、オンリーワンの「Goma Sound」!

Gomaさんは今、「Goma & Jungle Rhythm Section LIVE TOUR 2009」のまっ最中!今回のライブでは、アコースティックのソロ、エレクトリックのソロ、ドラム、コンガ、ティンバレスなどの3人を加えたセッションの3部構成。この後も静岡→名古屋→京都→大阪→東京→仙台→新潟→長野→千葉と忙しい日々。ぼくも大阪のシャングリラで行われる9/21(月)のライブには足を運ぼうと思ってる。

詳しくはGomaさんのウェブサイトhttp://gomaweb.net/をチェックして下さい。
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by earth-tube | 2009-09-18 21:40 | 店長の日記