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イダキの買い付け
今日は最終日。いつも日があがって誰かが起きだしてから目が覚めるのだが、今日は身体がチクチクするので目が覚めた。服を脱いでチクっとした部分に触れると、なにかがプチっとつぶれた!

電気をつけて見てみると、なんとシロアリ!

寝る時は寝る時でハエがたかってねずらいのに、シロアリに起されるとは!!!

シェイプを終えたイダキに、木工用ボンドを塗ったまま屋外に放置すると夜露で乾燥しないので、昨日Djalu'が作ったイダキを自分の部屋に取り込んで、木工用ボンドを塗り忘れたボトム部分に塗って、部屋においていたのだが、どうもそのイダキから出て来たらしい。

何度も水を注いだりしてたのになぁ.......。

今日は滞在中に行くはずだったアートセンターに出向き、イダキをチェック。

行ってみると、在庫数はかなりのものだが、なかなかいいのがない。ブルースのイダキに光るものが数点あったので、まだ値段は決まっていなかったが、キープさせてもらった。

子供たちが使いまくったイダキの中にも2本めっちゃ鳴らしやすいのがあり、それも購入した。こういうので日々練習したらすーっと導かれるようにイダキの基本がわかるんやろうなぁ。

在庫しているすべてのイダキを鳴らし終え、楽しさで忘れていたが、唇のまわりはなんかイガイガ、ヒリヒリしている。

お昼に近くの売店でハンバーガーとスプライトといういかにもジャンクな組み合わせのものをほおばってると、子供から大人までいろんな人が来る。雑談してると、Bapuru(葬儀)で使ったイダキを持っているというヨォルングがいたのでついて行くことに。

浜辺の方にある小さな橋を渡った向こうに連れて行かれ、家の軒先に座っていると、「あぁ、おまえまたきてんのか?」と話かけてきた長老がいた。しかもぼくの名前も知っている!

どうも昔スキービーチに住んでいたらしく、何度もみかけたらしい。こういう時、こっちが知っていないとすごく失礼で申し訳ない。

その長老の息子Nawunda Yunupinguが持って来たのは、木工用ボンドを一切つかわずに、かなり少ないツールで作ったもので、オーカーでペイントされていた。F#/Gで鳴らしやすく、標準的なイダキという印象。

Gumatjクランの作ったイダキを手にするのは本当にひさしぶりだ。木工用ボンドが塗られていないので、直接日本に持って帰ってすぐにオイリングをしよう。

こういう直接ヨォルングから買うってのは、妙におもしろい。彼らも売りたいし、ぼくも買いたい。基本それがあっての上だが、タバコをあげたり、ちょっとイダキを教えてもらったりと、そこでの時間がなかなか得難いひとときなのだ。
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by earth-tube | 2010-04-30 14:16 | Yirrkala周辺
一日10本、15本
今回Winiwiniはボーイズたちとカットしてきたイダキの中から、ノミ入れをしていない状態ですでに鳴るイダキを10本の中から4本セレクトしてノミ入れをスタートした。 どれもノミ入れ作業がほんの少しですむものばかりで、午前中にすべてやりおえて、また午後にふらっと戻って来た。

1本以外はすべて樹皮をはぐだけでいいものばかりでシェイプも短時間でおえたが、あいかわらず最後まで仕上げずに出て行ってしまったため、最後のサンディングと木工用ボンドの塗装までを僕が担当といういつものパターンに。

ふだんあまり積極的にイダキ作りにかかわってこないWiniwiniだが、彼のフットボール・チーム「Baywara(稲妻)」が週末に復活するということで、新しいユニフォームが必要だったみたい。

おかげで、今回彼のイダキを5本も買うことができた。ぼくが買わなかったイダキは現地のアートセンターに売るという。そう考えると彼のクオリティの高いイダキを手に入れるのはほんと難しい。

午後にDhopiyaに呼び出され、電気代がないから頼む!と言われ、スーパーまで電気カードを買いに行く。1枚20ドル。プリペイドっていうのがなかなかおもしろい。
帰って来て、Djalu'と話をしていると、「むかしは力があったから、一日に10本も15本もイダキを作ったよ」と語っていた。70代でこの体力なら.......それも可能かも。

今日も日ごろ肉中心のファミリーのみんなに野菜を食べてもらいたくて、じゃがいも・人参・セロリ・グリーンピース・いんげん豆・ひよこ豆の入ったトマトスープを作った。出しは缶詰のSPAMで取るという荒技で.......。野菜も調理されたものだと普通にペロッと食べてくれる。鍋と中華鍋の二つで作って全部なくなった。
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by earth-tube | 2010-04-30 13:59 | Yirrkala周辺
イダキ・ジャーマ2 ーBaywara Yidakiができるまで
今朝もコンコン、キンキンした音で目が覚める。今日は一人ではなく、数人がイダキ作りをすでにはじめているらしい。眠気まなこで裏に出ると、朝7時だと言うのにWiniwini、Djalu'、Dhopiyaの3人が働いている!

Winiwiniは昨日カットしたイダキを「1、2、3、4.......」と数えながら「10本全部おれのイダキだよ」と言ってニヤリ。カットしてきたものの中から気に入ったものだけをピックアップしてすぐにイダキ作りをはじめた。

樹皮のついた状態ですでに普通のイダキ以上に鳴っている短くハイピッチなイダキを手に激しくスピーディーな曲を吹きまくる!いやぁ、朝からテンション高いわWawa(兄弟)!

一通り鳴らし終えると手をつけたのはその短いイダキではなく、少し太めのイダキ。ほとんど空洞のチューニングはしなくてもよさそうだが、シェイプには時間がかかりそう。

チューニングを終えると、満足したのか、次に細身だが鳴りの良いイダキをチョイス。これもささっと終えるとプイッとどこかへ行ってしまった。

Djalu'は、昨日Dhopiyaが「これはDjalu'のために」とボソッと言ってカットしていたイダキに手をつけた。めちゃくちゃ太くて長くて重たい木で、車まで持ってかえるのに苦労したのでよく覚えている。しかもトゥルーピー(TOYOTAランドクルーザーのTroop Carierという種類の車のこと)の後ろにのせた時に斜めにしないとドアが締まらないくらい長かった。

この木を短くすることなく、チューニングしはじめた。ボトム側は自分のLED8発くらいのライトを部屋から持って来て空洞の状態を何度もチェックしながらかなり執拗にノミ入れをしていた。マウス側からはハンドドリルでかなり小さい空洞を広げている。

チューニングが終わった頃、となりのおばちゃんが来て、なにやら言い争いに。Djalu'はとなりの家に出向いてなにやらいろいろ話している様子でお昼頃まで帰ってこない。

その間に、Vernonが起きてきたので、「親父の仕事を手伝えよっ」って言うと「ヨー!」と言って、そこらへんに転がっているいろんなイダキを鳴らし、Djalu'がさっきまでチューニングしていたイダキを鳴らした時にこっちを振り向き「これいいねぇ。誰がいじってるやつ?」と聞いてきたので「おやっさんだよ」と答えるとすごい勢いで外側をシェイプしだした。

しばらくして、Djalu'がもどってきて、Vernonのもとにスッとやってきて、イダキを少し鳴らすと、その手でプレーナーをかけだした。まるで中の空洞が見えてるかのようにザーッとプレーナーをかけ、太く重たい丸太からイダキを削りだしていた。

完成したものを鳴らすとC#/D#という低いピッチで175cmもあるのにすごく鳴らしやすく、Vernonと交互にどっちがどんだけ早く吹けるか大会で盛り上がり、しまいにはなんかとんどもないリズムになって追いつけなくなって完敗。いや~すごいわDjalu’直伝!

その後、町へ買い物に出かけたときに車の中で「あれはBaywara(稲妻)のイダキだよ」と言っていた。
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by earth-tube | 2010-04-29 22:15 | Yirrkala周辺
晴れの昼間のブッシュ
Winiwiniの作りかけのイダキに木工用ボンドを塗っていると、子供がきて「みんな待ってるよ~」と声をかけてきてくれた。急いで表に出ると車の中にみんな入ってるので乗り込むと、Djalu'はおらず、LarryとVernon、そしてLinaとDhopiya、さらに15-6才の男の子たちが7人も!あと生後4ヶ月頃の犬一匹。

男の子たちはみんなDjalu'がオーナーになっているフットボール・チーム「Baywara」のメンバーだそうだ。みんな若いなぁ。

真っ昼間のブッシュはめちゃくちゃ暑い!今日はDjalu'がいないので一番年配のDhopiyaを手伝うことに。すると、LinaとDhopiyaがイダキを見つけるたんびに遠くから声がかかって、二人の手伝いをすることに。

斧をふるったり、ノコギリで指示された場所を切ったりと、いつもの2倍働いていると、顔を流れる汗が目にしみて前が見えなくなる。ぼくは豚のようにびしゃびしゃに汗をかいているのに、なぜかヨォルングのみんなは身体に汗はかいてるけど顔にはあまり汗をかいてない......。日頃のたまものか?

ほんまのほんまにしんどい状態になるとちょっとハイになってくる。だがそれも通り越して暑くしんどい!筋肉の限界をこえた状態でのノコギリ引きは、もう気持ちが折れそうになる。

ひん死で車の所までもどってくると、ボーイズはフットボールの練習をしたり、切り立てのイダキでブイブイ鳴らしまくっている。げ、元気やなぁ!!

最終的に、Lina2本、Dhopiya3本、Winiwiniとボーイズが合わせて13本と男の子たちならではのパワーを発揮した。
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by earth-tube | 2010-04-29 22:10 | Yirrkala周辺
Winiwiniのイダキ作りとDjalu'のGuku
今朝は起きるとお腹まわりの両脇が痛い。どうも日本のノコギリを使うと両脇を使うらしい。イダキもここを鍛えればうまくなるかな~。

今日は朝からWiniwini(ラリー)がイダキを作っている。昨日自分がカットしたものを選び出してノミを入れはじめる。ノミ入れ前は、もともとかなり鳴っているがチューニング次第っていう状態で、ボトムを中心に何度も試し吹きをしながらLarryとしてはめずらしくたっぷり2時間くらいかけてノミ入れしていた。

外側のシェイプをする段階になってよく切れるブッシュナイフを昨日イダキ・カッティングに行った場所に置き忘れていたことが発覚。しかたなく去年ぼくがDjalu'にプレゼントしたナタでシェイプしようとするが、ナタの背を金槌でたたきすぎてすこし湾曲しているため、削るというよりバキバキと割っていく感じになり、うまくシェイプできないみたい。

途中で穴が空いてしまったが、あきることなくプレーナーで粗削りしてぼくに手渡し、現地で5ミニッツグルーと呼ばれるエポキシボンドと木屑をまぜて補修した。

Djalu'も昨日Gukuが出てきたイダキを作りはじめた。「Gukumi ya.(蜂が入ってたイダキだよ)」って言いながら、Djalu'らしい丁寧なチューニングをほどこしている。ボトムを削り、マウスピースは何度も試し吹きをしてサイズを細かく調整していた。

どや?って感じでグイッと突き出されて鳴らしてみるとディープで響きが強く、楽にスピーディーにならせる!「このGukumi Yidakiいいねぇ」と言うと、「Gukumi Yidakiじゃぁない。このイダキはGukuだよ」だって。うーん、意味はよくわからんが、Gukuが入ってたイダキじゃなくて、もうGukuって名前になったんやね。

イダキの中に水が入っていたり、Gukuがいたり、そういうことをヨォルングの人たちはすごく大切にする。そういった自然現象や動植物との密接なつながり、それこそがかれらの文化の根底にあることなのかもしれない。

修理を終えたときに、今度はWiniwiniが「おい、イダキ切りに行くぞ!」って突然言い出した。修理したWiniwiniのイダキは、最終的なサンディングをするまで時間があきそうだったので薄めの木工用ボンドを塗っておく。

いや~ヨォルングの行動っていつも突然やなぁ。そして、3日連続でのイダキ・カッティング!今日は晴れの日中やからへこたれそう.......。
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by earth-tube | 2010-04-27 09:39 | Yirrkala周辺
イダキ・カッティングその2
「おまえイダキは何本いるんだ?10本か?で、滞在は2週間くらいか?」

Djalu'のお決まりのおたずねがはじまった。いやいや1週間で今回は短いよって着いた日にも、その翌日にも言うてるんやけどなぁ。覚えてはれへん。

「今回は1週間だからもう後4日やで。イダキはいいのができれば、ゆずっていただきたいです。」

そう伝えると、なぜか、急にまたイダキ・カッティングに行くことになった。今回は、Larryと奥さん、Djalu'とDhopiya、そして男の子たちが3人におばちゃん二人。

Djalu'は大きなイダキが作りたいみたいで、太い幹のものを選んでカットしようとするが、ボトムはきれいに抜けているのだが、そこからマウスピースの高さの所がやけに大きなものが多い。冷静に考えれば、1.5mそこそこの長さの間にテーパーがかかった状態に白蟻が食べているなんてのは本当にめずらしい。

男の子たちはむだにDjalu'のあとをぺちゃくちゃしゃべりながらついてくるだけ。その間、「dhith dhith derrek derrek....」とかずっとマウスサウンドを唄っている。「こうやってイダキ作りとイダキの演奏を覚えていくんやろなぁ」とボンヤリ思う。

昨日、日本から持ってきたノコギリがよく切れるとみたDjalu'は、時おり斧でいかずに、これはいけるってやつにはスーッと指で木の幹に線を引いて「ここをノコギリで切って」.......、これやとまるで人力チェーンソー!

その時、すごくいい状態の空洞でマウスピースもいいサイズのものがカットできて、少年の一人に渡して、中につまった白蟻の食べたあとや泥を彼がたたき出していると、

「オワッ!これGuku(蜂)おる!」

と叫んだ途端、近くにいた少年たちはもちろん、離れた場所からDhopiyaとDjalu'が駆け寄った。イダキの中から出てきた蜂蜜と卵(花粉のかたまり)を奪い合うように取ってむしゃぶりつく。

ぼくもおこぼれにあずかったが、濃厚な甘さの中に酸味があり、日本の蜂蜜とはとにかく種類が違う。

結局この日もDjalu'は2本をカット、Larryは3本、Dhopiyaが2本、おばちゃんたちはというと、樹皮画にするための樹皮をはがしていたみたい。帰り道でラリーが

「オっ!イダキ!」

と運転していた車を止め、斧を持って道から10mくらいの所の木をカットした。ナチュラルな空洞がすばらしいイダキで、いったいなにを見て中が空洞になってると判断してるんやろ???

車の中では、車を運転するLarryとイダキ・マスターDjalu'の間にはさまれた状態でやけにせまっくるしいが、「この二人にはさまれてる状態ってなんかすごいなっ!」と思うと妙にニヤニヤしてくるから不思議だ。

昨日はグリーンカレー、今日はヌードルものを作った。いつも野菜を取ることが少ない彼らにできるだけ野菜を食べてもらうように工夫している。

家に戻るとDhopiyaがもともとDjalu'が作ったイダキのペイントをしている。丁寧なRarrk(クロスハッチ)でほぼ全体を埋め尽くしている。雨期で乾燥しにくいのか、ドライヤーで乾かしながらのペイントだ。

このイダキ、マウスピースには蜜蝋がもともと盛ってあり、ディープで豊かな倍音が大音量で鳴りながら、同時にめちゃくちゃ鳴らしやすい!こういうテイストって他のイダキ職人が作ることのない、Djalu'ならではの演奏感ではないだろうか?日本から持参したオイルを入れて、割れにくいように処理しておいた。
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by earth-tube | 2010-04-27 09:34 | Yirrkala周辺
イダキ・ジャーマ1
ブォブォブォッ! コンッ、コンッ、キンッ、キンッ!という音で目が覚める。うーん、誰やこんな朝から働き者は?

起き上がろうとするとすでに身体のあちこちが筋肉痛に。軍手をしてたのに両手には豆がつぶれている......。一日でボロボロ。

外に出てみるとDhopiyaが昨日自分がカットしてきたイダキにノミ入れをしている。寝ぼけた頭を起すために、ヨォルング式のミルクと砂糖たっぷりのミルクティー(日本の紅茶花伝のロイヤルミルクティーが限りなく近い!)をすする。

しばらくすると、Djalu'の息子にあたるVernonが出てきて昨日Larryが切ってきたイダキの中でも一番鳴りのいいやつを選んでノミ入れをしだす。娘のLinaもDjalu'も出てきて、家の裏の手狭な工房は一気ににぎやかに。

Vernonはしきりに試し吹きしながら「これめっちゃえぇよ!」って繰り返し、ボトムのノミ入れをしている。が、シェイピングの段階で穴をあけてしまうと、テンションがさがったのか、プイっとどこかに行ってしまった。こういう時に日本から持参していたエポキシボンドで、いつ彼が戻ってきてもいいように修理をして、ノミが入った箇所には木工用ボンドを塗る。

Djalu'はというと長いノミがイダキの中でつまってしまって取り出せなくなったものに取りかかっている。ぼくが自分で抜いてみようと試みたが力不足で無理だったが、Djalu'がグイグイ、グイッとやると抜けた。

ボトムが大きなこのイダキ、「これはToo Hardだよ」って言いながらも、ボトム部分にペンライトを当てて中をジーッとみては何度もノミ入れしては、ノミがつっかえる、ということを繰り返す。さきほどのVernonと違って、納得するまでとことんやるところがDjalu'らしいなぁと心底想う。

マウスピースが小さすぎたのでハンドドリルで広げて、試し吹きをしながらマウスピース周辺にもしっかりとチューニングをほどこしていく。Djau'が作るイダキとしてはピッチは高めだが、彼がノミをふるうたびに音がまとまっていくから不思議だ。

その後、Larryも現れたがVernonとまったく同じことをしてどこかに行ってしまった!「たのむよ息子たち!親父がこんなけがんばってるのに、もうちょい親父のRripangu Yidakiのビジネスを手伝ってくれよな~。」っていつも想うけれど、無理強いするのはヨォルング・ウェイではないので、根気よくはげまし続けるしかないのだ.......。
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by earth-tube | 2010-04-27 09:29 | Yirrkala周辺
朝一番はイダキ・カッティング
朝起きるとまだ雨期が終わっていないのか、時折ザァーッと一時的に雨が降る。しばらくすると晴れ間がのぞくが、また突然スコールのように雨が降る。

今朝は空港のむこうの方にカッティングに行くという。雨が降るだろうから、カメラは持参せず、日本から持ち込んだノコギリと軍手だけを持ってみんなと一緒にブッシュへ。なんとLarryも一緒に行くという!珍し~。

年をとってブッシュの中での仕事がしんどそうなDjalu'のヘルプをしながら、ついて回る。雨期のおわりのブッシュは下草が生い茂っていて、トレッキング・シューズに短パンでは足下の草にすれて足が痛い。

時おり、ブッシュの中に激しい雨が降り、ほてった身体を冷やす心地いいシャワーのよう。日頃のオフィスワークでろくに身体を動かさない生活をしてると、70代のDjalu'よりも体力が無いような.......。

Djalu'は、彼らの言葉でダッコルと呼ばれる手斧でゴンゴンっと木の幹をたたいて、その音で中の空洞具合をチェックしていく。斧をいれる木はなかなか出てこない。どこも同じ景色に見えるブッシュの中を闇雲に歩いているようでいて、方向をしっかりと把握しているから不思議だ。

また、斧をいれてもマウスピースあたりが大きすぎたりするとその場に置いて行くので、なかなか「コレは!」というものに出会わない。2~3時間くらい歩き回って、Djalu'が2本、Dhopiyaが2本、Larryが4本という結果だった。

家に帰ってくると、案の定イダキをほっぽりだして、みんなそれぞれ思い思いにリラックスしはじめる。このままの状態で放置すると急激に水分が抜けてクラックだらけになっちゃうので、1本づつマウスとボトムに一人木工用ボンドを塗る。

そうそう、日本から持参したノコギリはというと........大正解!オーストラリアで主に使われているのは西洋ノコギリ。大阪の芸人で横山ホットブラザーズというおっちゃんたちの定番芸「おぉ~まぁ~え~わぁ~。あぁ~ほぉ~かぁ~?」って言いながら膝にはさんだノコギリをたたく、アレ!

西洋ノコギリは押し切りで、これが引き切りになれた日本人にはほんと使いにくい。刃が長く高さもあるのでイダキにひっかかって、押しこんでいくにはコツというよりも筋肉がいるっていう印象。

ほんとにスピーディーに切れるので、「おぉ、めっちゃ切れるやんか!日本のやつ?」って若いヨォルングが言うので、使わせてみるとぼくらの逆でやっぱり扱いにくいみたい。

今回はこのノコギリのおかげで右腕の第一関節の後ろに筋肉痛の激痛が走り続けることもないかな~。さぁ、明日はどうなる?
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by earth-tube | 2010-04-27 09:23 | Yirrkala周辺
アーネム・ランド再び
ケアンズに朝8時すぎにつき、そこから国内線のダーウィン行きの乗り継ぎが悪く、10時間!あまり眠ってなかったので、通常国内線は1時間前にチェックインすればいいのだが、3時間前に空港に戻って横になって眠る。

ケアンズと日本の時差は1時間、ノーザンテリトリーとケアンズでは30分の時差がある。そのためフライト時間は1時間ほどだが、所要時間は90分となる。

Goveの空港についたらLina、Larry、Liona、そしてキッズ達が待っていてくれた。1年ぶりに会うと子供達の身長がやたらでかくなっている!ラリーの二人の娘はすでにぼくの身長をこえたんじゃないかなぁ。

Djalu'の住むBirritjin(ワラビー・ビーチ)へ着くと、暗闇の中にDjalu'とDhopiyaが椅子に座っていた。3日前には肝臓の調子が悪くてダーウィンの病院にメディカル・チェックに行くと言ってたので体調はどうなのか心配だったが見たところすごく元気そうでホッとする。

買って来たキッチン用品、タバコをDhopiyaに渡し、Djalu'には彼の健康を考えていつも来るたびに買って来てる青汁(牛乳にまぜて飲みやすくすると毎日飲んでいる)と、彼に似合う大きめの悪そうなサングラスを手渡した。このタバコも間違いなく翌日にはなくなっているやろなぁ......。

いろいろ話終えたら、Djalu'が「おまえのイダキできてるぞ、みるか?」と言って長男のJimmyの部屋に案内された。布に巻かれたえらく長いイダキが部屋のすみにたてかけてある。入れ替わりでダーウィンに戻った林田リョウヘイくんが滞在中にアレンジしてくれたイダキだ。

Wititj(オリーヴ・パイソン)が描かれた長さ175cm以上のD#/E-のスーパーディープイダキ!しかも鳴らしやすい!いやぁ、いいの作ってくれたなぁ~。Djalu'とリョウヘイくんに感謝!

そのまま「昔のElcho島でのBunggul(ヨォルング語で唄と踊りを意味する言葉)のDVD見るか?」と言われ、Larryが私物のプレイステーションをつないでくれた。以前にビデオで見た70年代の映像らしい。

準備をしている間にDjalu'がもう1本すでに作ってあったイダキ(D#+/D#++の166.5cm)で、イダキを胸元で鳴らしてくれた。うーん、相変わらずパワフル!おやっさん、めちゃ元気やん!音の感じでわかるってのも不思議やな~。

DVDの映像には、若き日のDjalu'やDhopiya、妹のDhanggalなど、みんな細い!ソングマンはオールドマンJhon(すでに亡くなっている)、イダキ奏者は知る人ぞ知る名イダキ奏者Don DhakalinyとDjalu'。

すさまじいサウンドと踊りが繰り広げられていて、テンションが上がるのだが、関空で6時間待ち→機内でほぼ徹夜→ケアンズで10時間待ちという流れで、もうビデオに全然集中できなくて、先に眠らせてもらうことに。

となりの部屋では、子供たちの泣き声と叫び声と、いまだBunggulのビデオが大音量で鳴り響く中、疲れてすぐに夢の中へ.......。
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by earth-tube | 2010-04-24 20:54 | Yirrkala周辺
イダキorディッジ
飛行機の中ではおばちゃんのトイレのたびにしっかりと起されて、あまり眠れず、ふらふらした頭で春の日本とは大違いの蒸し暑いケアンズの町を歩く。

一応見とくかってことでケアンズのディジュリドゥ・ショップを外からチラ見する。あきらかに白人が作ったもの、もしくはそれにアボリジナルの人がペイントしたものが「アボリジニが作った本物のディジュリドゥ」と書いて売っている。見る気もせずに、通り過ぎていくと、「Didgeridoo Hut(ディジュリドゥ小屋)」という名前の店が目に入った。

じつはこの店の名前はノーザン・テリトリー州のカカドゥ国立公園に入るスチュアート・ハイウェイという国道からすぐの角にある店のものと同じだったので、入っていって「ノーザンテリトリーのとチェーン店?」って聞くと、どうも違うらしい。ヨーロッパの方の訛りがあるっぽい白髪のおばちゃんが、押せ押せで「あんたどんなの探してんの?」と聞いてきた。

「アボリジナルが作った本物のディジュリドゥ」って言うわけにもいかず、「あの~、イダキですけど.....」と答えると。

「あんた、ここにあんの全部イダキよ!」

「ディッジ(英語圏の人たちはディジュリドゥを省略して呼ぶとき" ディッジ "って言う人が多い)とも言うし、イダキとも言うのよ」

「うんうん、一般名称としてね......ってそんなんわかっとるがな」と言う気持ちを呑みこんだ瞬間に、飛行機でぼくの席に座っていたおばちゃんを思い出した。こりゃ時間の無駄だわと思って、駄目もとで

「アーネム・ランドの古い楽器ある?」と聞くと

「2時間後にまた来な。知り合いでプロのディジュリドゥ奏者がいて、その人すごい数のコレクションあるから。」だって!

期待を胸に店に行くと.....

「これよこれ。50年前のものらしいわ。」

手にとると、あきらかにキャサリン的なペイント。しかもなんか見たことあるなぁ、このペイントの感じ。ボトムにはB.Hのイニシャル.......「BH、BH.......。ビル・ハーニー!」彼が今70くらいだと考えて、50年前、20才のころ。ありえるかぁ。でもすごくおみやげもの的で、古くとも20年くらい前っぽい感じだった。

「えっと、これ以外のは?」
「アーネム・ランドのはこれ1本だってさ」

じゃぁ、彼のコレクションは白人の人たちが作ったものばかりなのでは........。一瞬恐ろしい想像が頭に浮かんだ。

残念ながら今回は出会いはなかったが、アーネム・ランドのものはアーネム・ランドで探せってことかぁ。
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by earth-tube | 2010-04-23 17:37 | 店長の日記