北欧か!?
ダーウィンには北部中央アーネム・ランドのコミュニティ、マニングリダのアートセンターのギャラリーがある。ここに置いてあるのは樹皮画や手編みのかごディリーバッグなどが中心で、ディジュリドゥは普段ほとんど置いていない。

旅のプランをまとめだした1ヶ月前からマニングリダのアートセンターと連絡を取りながら、ダーウィンのギャラリーで楽器を見れるようにアレンジしていた。返事が帰ってくるのはおそく、「ダーウィンに送る手間がかかるので難しい」と言われてきたが、なんとか交渉して楽器を直接見れる段取りを組んでいたので、はやる気持ちでダーウィン市街に向かう。

路駐してパーキングチケットを買って、足早にギャラリーへ向かう。遠くから見ても店内はほのかにダウンライトがついている。ドアの取っ手を握って引く、ガガッ!.......。時間はまだ2時半で木曜日。週末でもお昼休みの時間でもない。

ガガッ!ガガガガッ!ドアを押し引きする……。完全に閉まっている。

目の前の張り紙をジッと見る。「営業時間は月曜〜金曜日の9:00-14:00」。エッ……エェ!そんなに働かないの?北欧か!?(北欧に行ったときには17時であらゆるショップがバサっと店を閉めていたのに衝撃を受けた) 北欧を超える驚異的な働きぶりに腰抜かす。
マニングリダ・アートの張り紙

そして、あの「レンタカー・ガンダム事件」さえなければ、もしやすべりこみギリギリセーフで間に合ったかもしれないと思うと悔やまれた。急にお腹がすいてきたので映画「Yolngu Boy」に出てくるフードコートに行く。すべてのレストランが新しい店に入れ替わっていたことに驚きながら、ダーウィンでは結構メジャーなヌードル「ラクサ」をいただく。濃厚なココナツのスープがうまい!
ラクサ
2時間ほどゆっくり楽器を選んで、獲物をつかまえたハンターのように悠々とした気持ちでキャサリンに向かうつもりだったが、空振りした気持ちをかかえて眠い目をこすりながら日本で買ってきたブラックブラックのタブレットの力を借りて、片道4時間時速130kmの道のりへと出た。
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# by earth-tube | 2013-08-03 13:21 | 店長の日記
立ち上がれガンダム!
ケアンズを経由してダーウィンへ。この飛行機は東から西へ向かって飛ぶので、空の上からアーネム・ランドが一望できるので必ず機内左の窓側に席をとる。乾季のまっただ中でそこかしこにブッシュファイアの煙が上がっていた。
アーネム・ランドのブッシュファイア
ダーウィンに着いたのは昼の13:00。前もって予約していたレンタカーを取りに指定の駐車場へ向かう。車の窓に取り付けた箱に鍵が入っていて、自転車のチェーンロックのように数字を合わせて開けて勝手にどうぞというシステム。なんともおおらか。

前回にもこのレンタカー会社を使ったので要領はわかっている。車のまわりをグルグルまわって鍵の入った箱を探すが、それらしいものが無い!パーキングにまとめて止まっているその会社のほかの車にも箱はついていない。コールセンターに電話すると、「ロックボックスがついてるだろ?」→「いやない」→「ちょっと待って」→待機音楽。これを繰り返すこと3回。「ちょっとエリアマネージャーに聞いてみる」と言って、やけにノリのいいポップスが10分間流れる続けた…..。

おいおいマジか!出ばなくじかれまくりな気分で、ふと前をみると4-5台向こうの車の前で老夫婦がぼくと同じように困惑しながら電話でなにやらガヤガヤとしゃべっている。電話でなにか得心がえたのか、電話を切ったおじいさんがこっちにスーッと歩いてきた。「タイヤの上にあるってよ」。「え、タイヤ?うそ?」。おじいさんと一緒に前輪をみるとポチョっと無造作にカギが置かれていた。なんだこのシステム!自由すぎるやろ!

怒りよりもあきれる気持ちが先立って、なんか笑けてくる。すげぇなこの国!インド的なトリッキーさとオージータイムならではのレイドバック感の両方が、日本での生活になれた脳みそに猛烈に刺激的に突き抜ける。

気を落ち着けて、荷物を車内に入れ、鍵をひねる……。プスリとも言わない!ま、まさかバッテリーあがってる?初日はもっとも立て込んだタイムスケジュールを無理矢理くんだので、気持ちが焦りだす。コールセンターに電話をするも全然つながらない。たぶん、同じカギのトラブルでてんやわんやなんだろう。

ようやくつながって、「君の車、マニュアル?オートマチック?」と聞かれ、「マニュアルだけど」と答えると、「クラッチを踏んだらかかる」と言われ、踏んで鍵を回す……。かかった!「いや、これは事前に説明いるでしょ!」とツッコミを入れたくなる気持ちをおさえながら電話を切る。

そしてシフトレバーを動かして車をバックさせようとするとなぜか前に進む。シフトレバーには1速のさらに左に「R」のマークが書いてある。どうやっても1速の向こう側にはいかない。もう暴れだしたくなる気持ちになってきた。慌ただしくダッシュボードをあけて車の取り説のページをめくる。

シフトレバー、シフトレバー、シフトレバー……のページは、と。ここまで来たら、ガンダムにはじめてのった時に取り説を見ながらザクと戦ったアムロ・レイの心持ちになってくる。説明書には「バックをする際にはシフトレバーを握った指先の所をぐっと握ってそこにあるスイッチを押してから、Rに押し込む」って、これ結構重要な情報!どこまで手放しやねん!

何事もなくスッとタイヤの鍵を見つけ、クラッチを踏んでエンジンをかけ、シフトレバーのスイッチを押しながらバックギアに入れることはニュータイプでもない限り不可能じゃないだろうか。

大阪からケアンズまで7時間、ケアンズ空港で待つこと7時間、ダーウィンまで2時間。日本から16時間後のレンタカートラブルに、早くもオーストラリアに持ち込んだエネルギーは燃え尽きて、脱力感に満ち満ちながらダーウィンの市街へと車を走らせた。
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# by earth-tube | 2013-08-03 12:44 | 店長の日記
はじまりはいつも.......
関空を20:25に出てケアンズに着いたのは7時間後プラス時差1時間の早朝4:25。入国手続きをするためにアライバルに向かう人たちの流れからはずれて、ダーウィンに向かうトランジットへと向かう。

トランジットへの入り口にはジェットスターの職員が立っていて、チケットをチェックされ、だれもいない閑散とした通路を一人で歩いていると、突如大音量で警報が鳴りはじめた!通路はアラームと同時にチカチカと激しい光があふれ、もしや入ってはいけない所に踏み込んだのでは?とおっかなびっくり突き進むと、セキュリティチェックがあって、「早くしろ!」と追い立てられて、屋外に出された。

火災報知器で騒然とするケアンズ空港

火災報知機が鳴ったらしく、到着したばかりの国際線乗客、次の便を待つトランジットの乗客、空港職員まで空港にいるすべての人が屋外に出される。そこでぼんやり待つこと1時間。誤報だったのか、消火活動らしいものもなく、再度トランジットの部屋にもどされる。しかも長蛇のセキュリティチェックの列を並んで…….。

いつも必ず何かが起こるオーストラリアの旅だが、今回の先行きも……なんだか上々みたい。
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# by earth-tube | 2013-08-03 12:04 | 店長の日記
秋のアボリジナル・アート展
オーストラリア先住民の伝統楽器ディジュリドゥ。アボリジナルの人たちは、儀礼の中で祖先の神々や英霊など創世神話について唱い伝えて来ている。現世においてその唄を唱うことで、自分たちの歴史と文化を次の世代に伝え、神々や英霊の活動を再生しているのだと言われている。

彼らの唄と踊りと同様に、アートの中にもまったく同じものがこめられており、彼らが描くアートには祖先のストーリーの一部が描きこまれている。唄とアートはともにアボリジナルの文化の奥底へとつながるデバイスであり、それをよみとくことでその一端にふれることができるかもしれません。

文化の秋、京都の観峰美術館にて絵画展「オーストラリア先住民アボリジニ絵画展ー夢のつづきー」、同じく京都ロイヤルホテルにてキャサリンを中心にした「アボリジニーアーティスト絵画展」、神戸のギャラリー北野坂にて砂漠のアートを中心にした「オーストラリア・アボリジニアート展」が開かれています。

京都 観峰美術館
『オーストラリア先住民アボリジニ絵画展ー夢のつづきー』

2010年10月30日〜2011年2月6日


フライヤーをみると北部中央アーネム・ランドのミミスピリットの木像など、砂漠のドット・アートだけではない幅広いエリアのアボリジナル・アートが展示されているらしい。一番気になるのは「アニメーションで見るアボリジ二の神話」と題して8つのアニメーションが放映されているみたいで、幅広く彼らのアートを楽しみたい人におすすめです。

場所:観峰美術館 
観覧料:600円
時間:10:00-16:00

京都市左京区岡崎南御所町35観峰会館
TEL 075-771-7130 FAX 075-771-8441
http://www.kampo-museum.co.jp/MUSEUM/MUSEUM2.html

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京都ロイヤルホテル
オーストラリアフェア2010 『アボリジニーアーティスト絵画展』
Aboriginal Art Exhibition from Katherine Art Garrely in Australia

2010年10月26日〜2010年11月10日

ホテルの1階のギャラリースペースにてノーザン・テリトリー州のキャサリンよりアボリジナル・アートとディジュリドゥの展示・即売展が開催されています。残すところ3日!オーストラリア・ディナー・バイキングもやってます!!

場所:京都ロイヤルホテル&スパ 1Fギャラリースペース   
観覧料:無料

〒604-8005 京都市中京区河原町三条上ル
Tel:075-223-1234 Fax:075-223-1702
http://www.ishinhotels.com/kyoto-royal/jp/fair/index.html

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神戸 北野坂ギャラリー
『オーストラリア・アボリジニアート展』

2010年11月9日〜2010年11月14日

砂漠のアボリジナルのアートを世界中に紹介しているメルボルン在住の内田真弓さん主催のアート展が明日からスタート。実際にアボリジナル・コミュニティを訪れ、かれらの文化と言語を学ぶ内田さんがセレクトしたアボリジナル・ファイン・アートにふれる絶好の機会です。会期中は内田さんに会えるかも?気さくな美人ですよ!!

場所:ギャラリー北野坂
観覧料:無料
時間:11:00-18:00

神戸市中央区山本通1-7-17 WALL AVENUE
TEL&FAX 078-222-5517
http://www7.ocn.ne.jp/~kitano/saishin/saishin.html
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# by earth-tube | 2010-11-08 13:14 | ライブ・ワークショップ情報
11/20(sat) 追手門学院大学にて無料のライヴ
追手門学院大学にてLoop Rootsの企画で無料イベントがあります。当日はOn SoundのiPPEiによる4本のスピーカーを使ったサラウンド・ミックスにてお届けします。

1. オーストラリアのアボリジナル居住地より中継
林 靖典 in アーネム・ランドオーストラリア在住のアボリジナル言語の研究者「林 靖典」によるアレンジにより、一般の人が立ち入ることができないアボリジナル居住地より映像をつないで生中継します。

ヨォルング語の一つDhuwalaを流暢に話す林 靖典だからできるヨォルングの人たちとインターネットを通じた触れ合い。


2. Loop Roots

関西在住のディジュリドゥ奏者たちによるグループ。メンバーは全員、オーストラリアのアボリジナル居住地「アーネム・ランド」を直接訪れて、先住民アボリジナルの伝統楽器ディジュリドゥの演奏スタイルを現地のマスターに師事している。

日本でアボリジナルの伝統曲を唄う数少ないグループによる、文化と生活に密着したアボリジナルの伝統音楽をベースにした演奏をお送りいたします。


3. 矢中鷹光 & HIDE190C.T.M.
矢中鷹光は神秘的かつ原初的な「声によるフルート唱法」や、12弦楽器「リラ」を独自に開発し、4オクターブ近い声域での驚異的なボイス・パフォーマンスを国内外で行っている。HIDE190C.T.M.は、20年以上前から現地オーストラリアに足を運び、ディジュリドゥの伝統奏法を学び続けて来た日本におけるディジュリドゥの草分け的重鎮。

身長190cmから轟くその呪術的なほどすさまじいディジュリドゥの倍音と、矢中の人の声とは思えない神秘的で原初的なフルート唱法による即興演奏。


4. Eurasian Rung
世界各国の民族楽器を操る3人のミュージシャンによる即興アコースティック・ジャム・バンド。「大地・空間・人」いまそこにあるエネルギーが混ざり合い高め合って生まれでるかれらの音楽は、寄り添うようで、大地をふるわすようで、やさしく力強い!

ディジュリドゥ、ギター、パーカションが織りなす音たちが、Eurasian Rungの手の中で遊び・舞う。


お問い合わせ先と地図
問い合わせ:追手門学院大学 国際交流教育センター
      072-641-9631
PDFでフライヤーを見る

地図はコチラ

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# by earth-tube | 2010-10-16 19:44 | ライブ・ワークショップ情報
新しいCDが10月に発売されます
Miwatj(北東アーネム・ランド)のアートセンターより、3種類のCDが2010年10月に発売されます。そこで、手元の資料と音源でわかる範囲の内容を紹介します。

DHALINYBUY "Wangurri Clan Manikay"
Manikay from Dhalinybuy to the Sea

DHALINYBUY

Bibibak、Djakapurra、Malalakpuy、Mirrwatnga、Ngongu、Yaliなど数多くのイダキ奏者と製作者を輩出している土地「Dhalinybuy」。DhalinybuyをホームランドとするWangurriクラン(言語グループ)の「Baltha(雲)」ソングサイクルを収録したアルバムです。

1.
Songmen : Binydjarrpuma & Galdalminy Munyarryun
Yidaki : Dhambutjawa Burarrwanga
三世代に渡る音源が収録されている画期的な企画で、50-60年代の音源がトラック1~7に収録されている。低い音程のディープなイダキを使った今は聞かれることのないオールド・ファッションなイダキのサウンドは、おどろおどろしいほどすさまじい。一部のハードコアなイダキ・ヘッズにはたまらない内容!

2.
Songmen : Mathulu & Makangu & Malalakpuy Munyarryun
Yidaki : Mirrwatnga Munyarryun
トラック7~81は現役のミュージシャンによるもので、イダキ奏者は海外公演と数知れないBunggul(儀礼)の場で腕を磨いたMirrwatnga。ハイピッチなイダキを使ったキレのあるクイックな演奏が光る。トランシーな高い倍音を鳴らしながらグリグリとした輪郭のはっきりとしたマウスサウンドと激しくマッチしたイダキの音をたっぷりと楽しむことができる。

3.
Songmen : Rrawa & Guyma & Wumila Munyarryun
Yidaki : Djunbiya Marika
そして、最後を飾るのは子供たちによる演奏。写真をみる限り7-8才?この時点でこれだけの演奏と唄を披露できるヨォルングの底の深さを感じる。声がわり前の高いかわいい声で、あざやかな曲展開をみせる。そして、それをまわりで聞いてる大人たちが曲が終わるごとに拍手と「えぇぞー!」というかけ声をかける、なごやかな雰囲気が伝わってくる内容です。

この三世代の音を聞くと、現在まで脈々と受け継がれるヨォルングの文化の力強さを感じずにはいられない。全92曲収録。1枚で超濃厚な内容!



GURRUMURU "Dhalwangu Clan Manikay"
Manikay from Gurrumuru

GURRUMURRU

「Gurrumuru」といえば、ブルースことイダキ・マスターBurrngupurrngu Wunungmurraの名前がすぐに思い浮かぶ人も少なくないでしょう。現在は、歯が少なくなってしまったためイダキ奏者としては現役をしりぞき、卓越したイダキ製作者として北東アーネム・ランドはおろか、世界的に有名です。そのせいか、彼はこのCDには参加していないが、兄弟のWarralkaがソングマンとして参加している。

イダキ奏者についての情報はいまだ不明で、実際に内容を聞いていないため、どんなものかはわかりませんが、過去に葬儀で聞いたDhalwanguクランの曲はどれも非常にリズミックで変化に富んでいるという印象が強かった。それだけに今回どういった内容なのか最も気になるCDです。

Yothu Yindiの初代イダキ奏者の故M.Mununggurrのインタビューによると、彼が幼少期に導かれるようにイダキを学んだのもこのGurrumurruの地であり、そこでDjalawuやBurrngupurrnguからイダキ作りと演奏を学んだそうだ。

リリースが待ち遠しいGurrumurruのCDは全66曲入り!


YILPARA "Madarrpa Clan Manikay"
Mungurru Manikay from Yilpara

YILIPARA

Songmen : Djambawa & Yiniwuy & Marrirra & Ditjpal Mawawili
Yidaki : Wulu Marawili

「Mungurru」とは巨大なカーペンタリア湾の中にあるBlue Mad Bayという湾を指す言葉で、Madarrpa、Mangalili、Dhalwanguの三つのクランがこのエリアにまつわる唄をうたうという。

ここに収録されているソングマンの一人Djambawaは、Madarrpaクランのクラン・リーダーで樹皮画のアーティストとしても広く知られている長老です。むかし、Garmaフェスティバルで見かけた時に勇気を出して話かけ、クランを率いる長老たる彼の迫力に圧倒されたことを記憶している。

四人のソングマンによる重層的な唄は、壮厳でどことなくDjalu'のGalpuクランにも似通ったところがあり、イダキの演奏やリズムもどこか通じるところがあるように感じる。ここでイダキの伴奏をしているWulu Marawiliの演奏は、高い音程のイダキを使いながらも深みを感じさせるルーズさとダイナミズムがあり、もう少し低い音程のイダキを使ったなら、よりえげつないサウンドになりそうな感じが伝わる。

収録曲は後半のクライマックスにむけて、唄もイダキも熱を帯びてどんどん激しくなっていく。後半にかけて、イダキの演奏にはアップテンポにリズムチェンジするブレイクが入り、トゥーツによるより細かい刻みの入った激しいリズムが聞かれる。

今回のCD製作にあたり、現地スタッフから依頼を受けてDHALINYBUYとYILPALAの2枚のCDは、Loop Rootsのメンバーで録音・ミキシング・マスタリングのスタジオ「On Sound」を運営しているiPPEiくんがマスタリングを行いました。
ON SOUND
http://www.on-sound.net/


オリジナルの音源は、痛いほど大きい音量で入ったクラップスティック、ピンマイクで録音することでやせ気味なディジュリドゥの音などで、マスタリングには随分苦労したそうだ。

出来上がった音源を聞かせてもらうと、今までリリースされてきたCDやレコードよりもよりはっきりとイダキの音を聞くことができ、その倍音の輪郭を逃すこと聞くことができる!現代のテクノロジーによって生々しいフィールドレコーディングを楽しむことができるイダキをやっている人以外でも、民族音楽が好きな人は必聴な内容です!!!!!!!
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# by earth-tube | 2010-09-06 18:36 | 店長の日記
イダキの買い付け
今日は最終日。いつも日があがって誰かが起きだしてから目が覚めるのだが、今日は身体がチクチクするので目が覚めた。服を脱いでチクっとした部分に触れると、なにかがプチっとつぶれた!

電気をつけて見てみると、なんとシロアリ!

寝る時は寝る時でハエがたかってねずらいのに、シロアリに起されるとは!!!

シェイプを終えたイダキに、木工用ボンドを塗ったまま屋外に放置すると夜露で乾燥しないので、昨日Djalu'が作ったイダキを自分の部屋に取り込んで、木工用ボンドを塗り忘れたボトム部分に塗って、部屋においていたのだが、どうもそのイダキから出て来たらしい。

何度も水を注いだりしてたのになぁ.......。

今日は滞在中に行くはずだったアートセンターに出向き、イダキをチェック。

行ってみると、在庫数はかなりのものだが、なかなかいいのがない。ブルースのイダキに光るものが数点あったので、まだ値段は決まっていなかったが、キープさせてもらった。

子供たちが使いまくったイダキの中にも2本めっちゃ鳴らしやすいのがあり、それも購入した。こういうので日々練習したらすーっと導かれるようにイダキの基本がわかるんやろうなぁ。

在庫しているすべてのイダキを鳴らし終え、楽しさで忘れていたが、唇のまわりはなんかイガイガ、ヒリヒリしている。

お昼に近くの売店でハンバーガーとスプライトといういかにもジャンクな組み合わせのものをほおばってると、子供から大人までいろんな人が来る。雑談してると、Bapuru(葬儀)で使ったイダキを持っているというヨォルングがいたのでついて行くことに。

浜辺の方にある小さな橋を渡った向こうに連れて行かれ、家の軒先に座っていると、「あぁ、おまえまたきてんのか?」と話かけてきた長老がいた。しかもぼくの名前も知っている!

どうも昔スキービーチに住んでいたらしく、何度もみかけたらしい。こういう時、こっちが知っていないとすごく失礼で申し訳ない。

その長老の息子Nawunda Yunupinguが持って来たのは、木工用ボンドを一切つかわずに、かなり少ないツールで作ったもので、オーカーでペイントされていた。F#/Gで鳴らしやすく、標準的なイダキという印象。

Gumatjクランの作ったイダキを手にするのは本当にひさしぶりだ。木工用ボンドが塗られていないので、直接日本に持って帰ってすぐにオイリングをしよう。

こういう直接ヨォルングから買うってのは、妙におもしろい。彼らも売りたいし、ぼくも買いたい。基本それがあっての上だが、タバコをあげたり、ちょっとイダキを教えてもらったりと、そこでの時間がなかなか得難いひとときなのだ。
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# by earth-tube | 2010-04-30 14:16 | Yirrkala周辺
一日10本、15本
今回Winiwiniはボーイズたちとカットしてきたイダキの中から、ノミ入れをしていない状態ですでに鳴るイダキを10本の中から4本セレクトしてノミ入れをスタートした。 どれもノミ入れ作業がほんの少しですむものばかりで、午前中にすべてやりおえて、また午後にふらっと戻って来た。

1本以外はすべて樹皮をはぐだけでいいものばかりでシェイプも短時間でおえたが、あいかわらず最後まで仕上げずに出て行ってしまったため、最後のサンディングと木工用ボンドの塗装までを僕が担当といういつものパターンに。

ふだんあまり積極的にイダキ作りにかかわってこないWiniwiniだが、彼のフットボール・チーム「Baywara(稲妻)」が週末に復活するということで、新しいユニフォームが必要だったみたい。

おかげで、今回彼のイダキを5本も買うことができた。ぼくが買わなかったイダキは現地のアートセンターに売るという。そう考えると彼のクオリティの高いイダキを手に入れるのはほんと難しい。

午後にDhopiyaに呼び出され、電気代がないから頼む!と言われ、スーパーまで電気カードを買いに行く。1枚20ドル。プリペイドっていうのがなかなかおもしろい。
帰って来て、Djalu'と話をしていると、「むかしは力があったから、一日に10本も15本もイダキを作ったよ」と語っていた。70代でこの体力なら.......それも可能かも。

今日も日ごろ肉中心のファミリーのみんなに野菜を食べてもらいたくて、じゃがいも・人参・セロリ・グリーンピース・いんげん豆・ひよこ豆の入ったトマトスープを作った。出しは缶詰のSPAMで取るという荒技で.......。野菜も調理されたものだと普通にペロッと食べてくれる。鍋と中華鍋の二つで作って全部なくなった。
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# by earth-tube | 2010-04-30 13:59 | Yirrkala周辺
イダキ・ジャーマ2 ーBaywara Yidakiができるまで
今朝もコンコン、キンキンした音で目が覚める。今日は一人ではなく、数人がイダキ作りをすでにはじめているらしい。眠気まなこで裏に出ると、朝7時だと言うのにWiniwini、Djalu'、Dhopiyaの3人が働いている!

Winiwiniは昨日カットしたイダキを「1、2、3、4.......」と数えながら「10本全部おれのイダキだよ」と言ってニヤリ。カットしてきたものの中から気に入ったものだけをピックアップしてすぐにイダキ作りをはじめた。

樹皮のついた状態ですでに普通のイダキ以上に鳴っている短くハイピッチなイダキを手に激しくスピーディーな曲を吹きまくる!いやぁ、朝からテンション高いわWawa(兄弟)!

一通り鳴らし終えると手をつけたのはその短いイダキではなく、少し太めのイダキ。ほとんど空洞のチューニングはしなくてもよさそうだが、シェイプには時間がかかりそう。

チューニングを終えると、満足したのか、次に細身だが鳴りの良いイダキをチョイス。これもささっと終えるとプイッとどこかへ行ってしまった。

Djalu'は、昨日Dhopiyaが「これはDjalu'のために」とボソッと言ってカットしていたイダキに手をつけた。めちゃくちゃ太くて長くて重たい木で、車まで持ってかえるのに苦労したのでよく覚えている。しかもトゥルーピー(TOYOTAランドクルーザーのTroop Carierという種類の車のこと)の後ろにのせた時に斜めにしないとドアが締まらないくらい長かった。

この木を短くすることなく、チューニングしはじめた。ボトム側は自分のLED8発くらいのライトを部屋から持って来て空洞の状態を何度もチェックしながらかなり執拗にノミ入れをしていた。マウス側からはハンドドリルでかなり小さい空洞を広げている。

チューニングが終わった頃、となりのおばちゃんが来て、なにやら言い争いに。Djalu'はとなりの家に出向いてなにやらいろいろ話している様子でお昼頃まで帰ってこない。

その間に、Vernonが起きてきたので、「親父の仕事を手伝えよっ」って言うと「ヨー!」と言って、そこらへんに転がっているいろんなイダキを鳴らし、Djalu'がさっきまでチューニングしていたイダキを鳴らした時にこっちを振り向き「これいいねぇ。誰がいじってるやつ?」と聞いてきたので「おやっさんだよ」と答えるとすごい勢いで外側をシェイプしだした。

しばらくして、Djalu'がもどってきて、Vernonのもとにスッとやってきて、イダキを少し鳴らすと、その手でプレーナーをかけだした。まるで中の空洞が見えてるかのようにザーッとプレーナーをかけ、太く重たい丸太からイダキを削りだしていた。

完成したものを鳴らすとC#/D#という低いピッチで175cmもあるのにすごく鳴らしやすく、Vernonと交互にどっちがどんだけ早く吹けるか大会で盛り上がり、しまいにはなんかとんどもないリズムになって追いつけなくなって完敗。いや~すごいわDjalu’直伝!

その後、町へ買い物に出かけたときに車の中で「あれはBaywara(稲妻)のイダキだよ」と言っていた。
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# by earth-tube | 2010-04-29 22:15 | Yirrkala周辺
晴れの昼間のブッシュ
Winiwiniの作りかけのイダキに木工用ボンドを塗っていると、子供がきて「みんな待ってるよ~」と声をかけてきてくれた。急いで表に出ると車の中にみんな入ってるので乗り込むと、Djalu'はおらず、LarryとVernon、そしてLinaとDhopiya、さらに15-6才の男の子たちが7人も!あと生後4ヶ月頃の犬一匹。

男の子たちはみんなDjalu'がオーナーになっているフットボール・チーム「Baywara」のメンバーだそうだ。みんな若いなぁ。

真っ昼間のブッシュはめちゃくちゃ暑い!今日はDjalu'がいないので一番年配のDhopiyaを手伝うことに。すると、LinaとDhopiyaがイダキを見つけるたんびに遠くから声がかかって、二人の手伝いをすることに。

斧をふるったり、ノコギリで指示された場所を切ったりと、いつもの2倍働いていると、顔を流れる汗が目にしみて前が見えなくなる。ぼくは豚のようにびしゃびしゃに汗をかいているのに、なぜかヨォルングのみんなは身体に汗はかいてるけど顔にはあまり汗をかいてない......。日頃のたまものか?

ほんまのほんまにしんどい状態になるとちょっとハイになってくる。だがそれも通り越して暑くしんどい!筋肉の限界をこえた状態でのノコギリ引きは、もう気持ちが折れそうになる。

ひん死で車の所までもどってくると、ボーイズはフットボールの練習をしたり、切り立てのイダキでブイブイ鳴らしまくっている。げ、元気やなぁ!!

最終的に、Lina2本、Dhopiya3本、Winiwiniとボーイズが合わせて13本と男の子たちならではのパワーを発揮した。
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# by earth-tube | 2010-04-29 22:10 | Yirrkala周辺