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日々これイダキ・ジャーマ!
フランス、イギリス、イタリアでの公演をヨーロッパ各国でのワークショップをするヨーロッパ・ツアーをひかえたDjalu'ファミリーは忙しかった!

上記3カ国にそれぞれ10本のイダキを送り、その売り上げがギャラに大きく反映されるということで、コーディーネーターのジェレミーは、ツアーのアレンジから彼らのイダキ作りの手伝いまで忙しく動き回っていた。ぼくはというと、今回はツアーがあるためDjalu'のイダキの購入はあきらめて、イダキ作りのお手伝いに専念しようという気持ちでいた。

日本から軍手と日焼け止めを持参して、ブッシュの中でのイダキ・カッティングにそなえていたのだが.......。Djalu'は今まで訪れた中でもっとも勢力的にイダキ作りをしていて、朝起きればイダキを作っているか、カッティングにでかけるという日々。
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カッティングの際には、主にノコギリで丸太を切る作業をし、イダキ作りの時には樹皮を取り除くためにダブルハンドシェイバーという道具を使う。主に手作業が続くため軍手をしていたにもかかわらず、初日に手のひらにできた豆は水ぶくれになってしまった。

ラリーは相変わらずイダキ作りにはノータッチで、働いているのはDjalu'、嫁のDhopiya、娘のLina、息子のVernon(以下ヴァーノン)の4人だ。中でも現在20歳のヴァーノンのイダキ作りと演奏の腕はめまぐるしく上がっていて、驚かされた!

ヴァーノンの演奏の印象としてはラリーほどガッチリとした感じでもなく、どこかゆるやかな部分を残しながらも幅広い演奏にたけていて、キレ・パワー・スムーズさのバランスがすごくいいように感じた。ヨォルングの若い子たちがベース・イダキと呼ぶ低い音程のイダキも楽々と吹きこなし、しかもハイピッチなイダキでも激しく即興性の高い演奏をする。

製作の現場でも、何度もテストしながら確実にいいサウンドになるようチューニングをし、最終的にDjalu'にチェックしてもらって仕上げていた。途中で投げ出すことなく、最後まで納得いくまでチューニングをして仕上げていたのが印象的だった。一般的に、ヴァーノンが作ったイダキはDjalu'作として出回ることが多いようだが、Earth Tubeでは彼が完全に手がけた作品はヴァーノン作として、今後が最も期待される若きイダキ・マエストロをサポートしたい。
by earth-tube | 2009-07-07 18:31 | Yirrkala周辺
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